類似度スコアと検索オプション

このページでは、AnySeeでの顔認証の結果について説明します。

AnySeeの顔認証結果は、定性的な結果ではなく、定量的な値でのみ返されます。また、検索結果のフィルタリングのために、いくつか追加の検索オプションもあります。


類似度スコア

顔検索API顔比較APIは、リクエストが成功した場合、2つの顔データが同一人物である確率を反映する類似度スコア(similarityScore)を返します。類似度スコアは、0.0から1.0までの浮動小数点数です。

異なる画像フォーマット、顔の角度、照明条件などは、類似性スコアに影響を与える可能性があります。たとえ2つの同一の画像を比較しても、出力は必ずしも1.0ではありません。また、検索と比較APIの処理ロジックがわずかに異なるため、同じ画像ペアの類似度スコアは非常に近いものの、同じではない場合があります。

検索APIのentitiesFoundフィールドに返されるすべての項目は、類似度スコアの降順に従います。見つかった最も類似した顔データは、常に最初のアイテムになります。


しきい値

しきい値(threshold)は、検索APIで類似度スコアが低い結果を除外するオプションです。しかし、しきい値は比較APIでは提供されません。お客様は必ずご自身のしきい値を決定してください。そのしきい値を類似度スコアと比較し、顔認識の結果を判断することができます。これらの判定ロジックは、顧客システムで実装する必要があります。

しきい値によっては、顔認証の結果が異なる場合があります。例えば類似度スコアが0.98、しきい値が0.99に設定された場合、類似度スコアが比較的高いと見なされますが、0.98<0.99のため、同一人物である仮説を受け入れることができません。逆にしきい値が0.95に設定された場合、0.98>=0.95のため、同一人物である仮説を受け入れることができます。しきい値の設定は、他人受入率(FAR)と本人拒否率(FRR)の間のトレードオフです。しきい値が高いほど、誤って拒否が発生する可能性が高くなり、誤って受け入れが発生する可能性が低くなります。

ビジネスごとに利用シーンが異なり、顔認証の精度に対する要求も異なります。現在利用可能なモデルJCV_FACE_K25000では、0.90から0.95の間でしきい値を使用することを推奨します。他のモデルについては、GET /modelsのエンドポイントのレスポンスを参照してください。


最大検索数

検索APIでは、最大検索数(maxEntities)で返されるデータの数を制限できます。デフォルト値は1でおり、類似度スコアが最も高い顔データのみが返されます。最大検索数は1000まで設定できますが、実際返された数はしきい値にも制限されます。同一人物の複数の顔データの保存を許可する場合は、このオプションを活用できます。